「ベトナム事業の立ち上げは自分の中で決定事項だった」若き社長が語る、フィードフォースベトナムへかける想い
2021年11月からベトナムで事業を開始した、フィードフォースベトナム有限会社。今日はその社長 森に、フィードフォース創業者の塚田が話を聞きました!
「ベトナムで雇用を生み出す」使命感を持ってフィードフォースに入社した
塚田 早速ですが、もりだいは面接のときから「ベトナムで事業をやりたい」って言ってましたよね。なんでベトナムで事業をやりたかったんですか?
森 ベトナムで質の高い雇用を生み出したい、と思ったからです。
そう思うようになったきっかけは、大学生のときでした。ベトナムでボランティアをしていたとき、何人かとても仲が良いベトナム人の友だちができたんです。
彼らは、明るくてやる気があって英語も話せて、とても素敵な人たちでした。そういった優秀な人たちと一緒に仕事をしたいと思い、ベトナムで1年間インターンをしましたが、思うようなインパクトを残すことができませんでした。そのとき感じた悔しさが原体験となって、「質の高い雇用を生みたい」「自信を持って仕事をして、楽しんでサービスを普及させたい」と思うようになったんです。
あとは実際にベトナムに住んでみて、ベトナムの文化が自分と相性が良いことも理由のひとつでした。平均年齢が31歳と若く、国全体から元気と熱気が感じられるのが、自分に合う気がします。
入社当時は海外展開していなくても、熱意があればチャンスはあると思った
塚田 なるほど。でも、そこまで具体的な目標があるのになんでフィードフォースに入社したんですか?もりだいが面接を受けた2017年当時、まだウチは海外展開をしていなかったですよね。
森 ベトナムで事業を興す前に、日本で広告やマーケティングの力を身につけたいと思ったからです。フィードフォースの展開しているマーケティングサービスは魅力的でしたし、ここでなら力をつけられる、と思いました。
あと、フィードフォースでならベトナムへ事業展開できる、と思ってました。
森 確かに入社当初は、会社としてベトナム進出への予定はまったくありませんでしたが、それでもできると思ってました。社長という立場でなくても、なんらかのカタチでベトナム事業に携われるんじゃないかな、と。
面接で出会ったフィードフォースの役員はみな「いずれ海外進出したい」と言ってましたし、デジタルマーケティングは東南アジアでも伸びているので可能性はあると思いました。あとは、自分の熱意と仕事ぶりしだいでチャンスをつかめると思って入社しました。
もし仮に、その当てが外れてフィードフォースではベトナム事業ができないとなれば、転職など別の選択肢も考えていました。結果的にはフィードフォースで実現できてよかったです。
覚悟が決まっていた分、ベトナム事業を任されたときに特別な感情はなかった
塚田 そうして、実際にベトナム事業を任されたときは、どんな心境でした?
森 「よし、がんばるぞ」という感じです。
塚田 ふ、ふつうですね……。
森 ずっとやりたかったことですし、自分から提案したことなのでうれしくは思いました。ですが、時期が早い遅いはあっても、ベトナムで事業をやること自体は自分のなかで決まっていたので、舞い上がるとか特別な感情はありませんでした。
塚田 それだけ、もりだいのなかで覚悟が決まっていたのかもしれませんね。
やりたい人がやるのが一番いい。情熱と覚悟を感じて立ち上げを任せた
――ここで塚田さんに聞きたいのですが、なぜ森さんにベトナム事業を任せたのでしょうか?
塚田 一言でいえば、もりだいが「やりたい」と本気で言っていたからですね。事業を成功させるのに重要なのは情熱だと考えています。いちばん情熱がある人に任せるのが、もっとも成功率が高い。もりだいにその情熱を感じたので、任せました。
もりだいの場合は、あまり感情を表に出すタイプではないので、外からみると情熱があるのかどうかわかりにくいタイプですよね。だけど、内なる闘志と情熱を秘めている。その情熱と、絶対に成功させるという覚悟を感じたので任せました。
森 情熱を表に出さなきゃいけないときもあると思うので、今後は出せるようにします。
塚田 確かに、社長としてはできるようにしておいたほうがいいかもしれませんね。
資金が底をつく前に成果を出さなければというプレッシャー
塚田 ベトナムで事業を開始して数か月ですね。いまはどんな感じですか?
森 社員は3人いて、Webマーケティング支援と越境EC支援用のShopifyアプリ開発に本格的に取り組んでいるところです。もう少しで月々の売上が見込めるところまできました。
塚田 やっていてつらいことや、しんどいことはありますか?
森 いまがまさに、しっかり売上をつくらなければと、プレッシャーというか、不安のようなものを感じています。資金が底をつく前に結果を出さなければいけないというタイムリミットもありますし。
開発中のアプリが何らかの理由でローンチできなかったらどうしようとか、ローンチできても市場に受け入れられなかったらどうしようとか、そんな不安を感じることがあります。
経営の相談を他の社長にできるのが、グループ子会社のメリット
塚田 そんな不安を、どう乗り越えようとしているんですか?
森 調査やユーザーインタビューを継続的に行うことと、「ピボットを辞さない」認識をチームでもって成功するまでやるしかないと思っています。
それと、塚田さんなどフィードフォースグループの経営陣と相談したりアドバイスをもらえるのが助かってます。
塚田 それが、フィードフォースグループの子会社として社長をやるメリットかもしれませんね。他の社長に経営の相談ができるので。
森 はい、そう思います。経営、特にキャッシュフローのことはこれまであまり考えてこなかったので、塚田さんやフィードフォースグループCFOの西山さんなどからアドバイスをもらえるのはとてもありがたいです。
経営だけじゃなくて、広告やShopifyのことなど、知見を持っているグループ社員とノウハウを共有できるのも、グループ子会社として事業を行うメリットですね。
グローバル化の切り込み隊長になってほしい
森 最後に、塚田さんがぼくに期待してることってありますか?
塚田 フィードフォースグループがグローバル化するための切り込み隊長になってほしいですね。
いま、フィードフォースの市場は国内中心ですし、今後もふつうに経営していればドメスティックなままになってしまうと思います。それは、経営者であるぼく自身がグローバルに目を向けきれていないからです。
最近の若い方の起業をみると、初手から海外事業を始めるのが当たり前になりつつあるようです。「日本で成功してから海外展開」ではなく、「Day1から海外」。この発想というか感覚が、ぼく自身には持てていないんですよね。
だから、その感覚を持てる人が海外への突破口をつくる必要があります。
もりだいがベトナムで成功すれば、フィードフォースグループが「グローバルに展開して当たり前」という感覚を持てると思います。フィードフォースベトナム自体の成功はもちろんですが、その先にある、グループのグローバル化の切り込み隊長としての役割を期待しています。
森 責任重大ですね。でも、まさに塚田さんのおっしゃるとおりで、そうならなければと思います。大変なこともありますが、日本のメンバーの刺激になれるようがんばります!
編集後記
ベトナムで事業をやるものと決めてフィードフォースに入社した森さん。情熱と覚悟を信じて任せた塚田さん。グローバル化の切り込み隊長としての期待。さまざまな想いを感じた時間でした。
これからも、森さんのような子会社社長が生まれていくのかと考えるとワクワクします。