【退職者×社長対談】働く場所は変わっても"戦友"であることは変わらない
フィードフォース勤続14年、社員10名の頃からフィードフォースを支えてきた執行役員開発本部長の大西 健太さんが、このたびフィードフォースを退職することになりました。
そこで、14年間苦楽を共にしてきた代表の塚田が大西さんの想いを聞きました。
引き止めなかったのは、転職が大西さんにとってプラスになると確信していたから
塚田 まずは、14年間ほんとうにおつかれさまでした。そしてありがとうございました。
大西 こちらこそ、ほんとうにお世話になりました。
塚田 勤続14年ですか。いろんな思い出が駆け巡りますね……。今日は泣かないようにがんばろうと思います。さっそく本題ですが、大西さんはなぜ辞めるんですか?
大西 まず大前提として、フィードフォースに不満はまったくないです。そのうえで理由はいくつかあって、1つはわたしが執行役員開発本部長というポジションに就いてから長い期間が経って、組織としてマンネリというか上が詰まっている感が生じていること。新陳代謝やシャッフルが必要だな、と。
もう1つは、これまでずっと Facebook などのプラットフォームと連携する側だったので一度プラットフォーム側に行ってみたいという単純な興味です。そう思っているときに、あるプラットフォームからオファーがきて今回の決断となりました。
塚田 転職を決める1年くらい前から、ちがう環境に挑戦してみたい、という話はされてましたよね。ぼくはそれを引き止めたりせずに、「外を見てみるのもいいと思う」というスタンスでした。
なぜなら、そっちのほうが大西さんにとって絶対プラスになると思ったからです。転職先の会社で大活躍してくれてもいいし、「何かちがうな」と感じたらフィードフォースに戻ってきてもいいし。
どちらにしても大西さんのキャパシティを広げる良い経験になるのは間違いないので、そういう意味で今回のチャレンジを応援しています。
働く場所は変わっても、"戦友"であることは変わらない
大西 そう言っていただけるのはすごくありがたいですね。
塚田 会社と社員の関係性は変わってきていると思います。少し前だったら、「社員は家族。だけど会社を辞めたら裏切り者」みたいな風潮もあったかもしれませんが、今はちがうしぼくはそう思わない。
会社を辞めたからって完全に縁が切れるわけではないし、雇用関係ではなくなってもやりたい方向性が一致するときはきっとくる。そのとき、再雇用なのか業務委託なのかは分からないけれど、いっしょに仕事をすることは十分あると思っています。
これは大西さんに限らずですが、これまで辞めていった社員は今でも仲間だと思っているので。
特に大西さんは、フィードフォースにまだ何もなかったころから戦い抜いてきた、"戦友"だと思っています。
大西 どこかでいっしょに仕事することはありえそうですね。
塚田 あると思います。けっこう早いタイミングであるんじゃないかな(笑)。
社長とペアで手がけた新サービス。大変だけど楽しかった
塚田 大西さんが主に関わったサービスでいうと、ソーシャルPLUS と Feedmatic ですかね?
大西 そうですね。その2つはイチから主担当として関わりました。ソーシャルPLUS はいまでこそ多くの顧客に使っていただき、ソーシャルログインを実装するのは当たり前になりつつありますが、開発当時はソーシャルログインの良さをなかなか伝えられず苦戦していました。
営業と同行してデモを見せても、90%以上にポカンとされるほどに。それでも1社1社コツコツと導入事例を増やし、実績を積み上げて今があります。
Feedmatic は、塚田さんに「Facebook のダイナミック広告やろう!」と声をかけられて始まりました。わたしも塚田さんも Facebook広告は完全に素人ですべてイチから始めて、当時時点で"世界初のFacebookダイナミック広告出稿"を実現できたのは感慨深いです。
塚田 それがきっかけで広告に詳しくなって Facebook との関係性もできて、サンフランシスコで行われた Facebook の Developer 向けカンファレンスに招待されたんですよね。いっしょにサンフランシスコに行ったのも懐かしいです。
(Facebook訪問時に撮影)
何もないところからサービスをカタチにしてくれる大西さんに何度も助けられた
塚田 リリースされずにお蔵入りになったものも含めて、多くのサービスをイチから作ってきましたね。
大西さんのように、何もないところからサービスをカタチにしてくれるエンジニアはほんとうに貴重だし、ありがたいと思っています。
ビジネスのことを理解して、サっとMVP(Minimum Viable Product)を作り、ダメなら検証してまた次をすぐ作る。お客さんと並走しながらサービスをブラッシュアップし、カタチにしていく。
いま自分たちがやっていることはほんとうに顧客の求めているニーズなのか。ニーズだとしてそれを実現できるのか。何ひとつ定まっていないので、相当タフな環境だったと思います。
大西 確かにハードではありましたね。Feedmatic 開発当時は、休日も出勤してひたすら開発してた時期もありました。でも、新しいことにチャレンジしている感があったのでつらいとか辞めたいと思ったことはなかったですね。
塚田 ここ数年では、開発現場から少し離れてエンジニア執行役員として組織づくりに取り組んでくれました。
大西 はい。入社当時からすると、今のような仕事をするなんて想像もしてなかったです。こうして振り返ると、会社のフェーズ変化にともなってわたしに求められることが次々と変化していますね。立ち止まっている感覚がなかったからこそ、飽きずに働きつづけられたんだと思います。
これからも、「意欲しだいでなんでもできる会社」であってほしい
塚田 最後に、大西さんからみたフィードフォースってどんな会社ですか?
大西 塚田さんをはじめ社員の雰囲気がやわらかいので、もしかしたらゆるい会社と思われているかもしれないですが、実際は社員に求める成果や能力水準が高い会社だと思っています。
そして、意欲しだいでなんにでもチャレンジできる会社です。経験の有無に関係なく意欲しだいでなんとかなる、というのは Facebook広告素人の状態から Feedmatic を開発したときに経験できました。
塚田 そうですね。本気で半年くらい勉強すれば、その道の第一人者になれると思っています。みんなやらないだけで。
大西 一方で、上場して規模も大きくなってきたこともあり、そういうチャレンジを無意識で抑えている社員もいると思います。ほんとうは意欲しだいでなんでもやれる会社なのに、社員側がそれに気づいてないというか。
なのでこれは塚田さんへのリクエストなのですが、もっと社員にメッセージを発信してほしいです。意欲しだいでなんでもチャレンジできること、チャレンジした結果の失敗は許容されることを。
社員数が少ないころは自然と伝わってましたが、いまの規模では意識的に伝える必要があると思います。
塚田 そうですね、メッセージを発信していかないとです。2021年9月に予定しているホールディングス化も、そういったチャレンジする社員を増やしたいという意図なのでしっかり発信したいと思います。大西さんの最後のリクエスト、受けとりました。
大西 塚田さん、ほんとうにお世話になりました。
塚田 はい、ぜひまた一緒に働きましょう!