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退職するベテランエンジニアに聞く、9年働いた理由と辞める理由

フィードフォースで約9年間勤務してくださったエンジニアの増田さんが、先日退職されました。転職することが当たり前になったいま、ひとつの会社でエンジニアとして9年働くのはすごいことですよね。
そこでこの記事では、ベテランエンジニアの増田さんが、なぜフィードフォースで9年間働いてくれたのか。そしてなぜ辞めるのか。その理由を聞いてみました。


9年間辞めずに働いたのは、「嫌だと感じない」の積み重ね

――フィードフォースでの勤務、おつかれさまでした!今日は、増田さんが9年間辞めずに働いてきた理由をお聞きしたいと思います。

増田 辞めなかった理由と言われると、どう答えたらいいか難しいですね。9年間でいろいろなサービス・プロジェクトに携わりましたが、それらひとつずつに向き合ってきて、気づいたら9年経っていたという感じです。

――確かに、「辞めなかった理由」って難しいですよね。でも、働く環境が自分に合っていないと9年も働きつづけられないのでは?

増田 そうですね。フィードフォースで働いていて、「嫌だな」と感じることはほとんどありませんでした。そういう意味では、フィードフォースが自分に合っていたんだと思います。

さいしょの質問に答えると、9年間辞めなかったのは、「嫌だと感じない」が積み重なった結果かもしれません。

――確かに、嫌だと感じていたら9年働きつづけてはいないですよね。では今日は、フィードフォースを嫌だと感じなかった理由、つまりは辞めたいと思わなかった理由を教えてください。

フィードフォースを辞めたいと思わなかった5つの理由

――下記、5つの理由を挙げてもらいました。ひとつずつ、話をお聞きしますね。

落ち着いた人が多く、テンポが合う

増田 まずさいしょに思いつくのが、フィードフォースの社員は落ち着いた人が多くて、わたしとテンポが合うことですね。浮ついている感じがないというか。

わたし自身がどちらかというとおとなしい性格だと思うので、テンポが合うのは助かりました。地に足を着けて仕事に臨めたと思います。

――確かに、落ち着いた人が多いように思います。

増田 ただ、一見するとおとなしかったり落ち着いて見える人も、実はとがった技術を持っていたり、とても勉強熱心だったりと、内側ではメラメラと燃えているような人も多かったです。

こういう言い方は失礼かもしれませんが、「こんなすごい人がフィードフォースのような小さな会社にいるんだ」と思えるような強いエンジニアもいて、刺激をもらっていました。

率直な発言が許容される

増田 それから、率直な発言や提案が歓迎される社風だったのも、「嫌じゃなかった」ひとつの要因ですね。

――率直な発言や提案、ですか?

増田 はい。例えば、チャットのお作法だとか、情報共有ツール「esa」の運用方法などで「こうした方がいいと思います」と率直に提案してきました。

なかには、そういった提案が煙たがられる社風の会社もあると思うのですが、フィードフォースでは歓迎されました。良かれと思ってとった言動が責められることはありませんでしたね。むしろそれが評価されて、会社から表彰されたこともあります。

ビジネスサイドと開発サイド双方が尊重しあう関係性

――エンジニアの「嫌だった」でいうと、開発サイドとビジネスサイドの関係性を挙げる方は多いようです。

増田 ビジネスサイドとの関係性についても、嫌だったことはないですね。無茶な納期を提示されることもなく、良好な関係性だったと思います。

例えば、開発サイドの事情で実装が想定より遅れることがあったとしても、事情を説明すれば理解してくれていました。PdMと対話できていたので、関係に溝ができることはありませんでした。

「どうやって作るか」の部分はエンジニアに一任されていて、マイクロマネジメントされずに伸び伸びやれていたのも、「嫌じゃなかった」ひとつの要因ですね。その分、エンジニアの自律が求められるかもしれませんが。

マネジメント層へフラットに意見できる

増田 それと、マネジメント層に対して組織体制や方針に関する意見をフラットに言えたのも良かったですね。

――マネージャーに、どんな意見をしたんですか?

増田 数年前、わたしがあるサービスのプロダクトオーナーになる、という話が出たときのことです。
わたしはプロダクトオーナーよりもエンジニアとしてのキャリアを積みたいと思っていたので、当時の開発マネージャーに「正直なところ、気が進まないです」と伝えました。すると、その意を汲んだ意思決定をしてくれたんです。

会社によっては、上が決めた意思決定に口を出すなんてとんでもない、という価値観もあると思うのですが、フィードフォースではあっさりと意見を受け入れてくれてびっくりしました。
それ以来、役職や立場で上下関係を感じることはなかったですね。

経営陣がズルいことをしない安心感

――社員どうしの関係性についてよくわかりました。では、経営陣についてはいかがでしょう?

増田 思いつくのは、「ズルいことをしない」ですかね。社長の塚田さんをはじめとした経営陣の倫理観がしっかりしているので、ズルいことや悪いことはしないという安心感があります。経営判断の根本部分を信頼できないと、安心して働けませんからね。

会社が上場してからは経営陣による外部発信が増えましたが、社内向けの発信と矛盾がなく、ブレてないことも安心感につながっていますね。

――こうして話を聞いてみると、「嫌じゃなかった」ポイントがたくさん出てきました。辞めたいと思わなかった理由をもういちど掲載しますね。

データエンジニアとしてのキャリアを歩むため、別の道へ

――「嫌じゃなかった」を聞くことで、増田さんが9年間働きつづけてくれた理由を知れました。最後に、退職する理由を教えてください。

増田 はい。フィードフォース在職中に携わったBIツール「Looker」をきっかけに、今後はデータエンジニアとしてのキャリアを歩みたくなったためです。データエンジニアとして、大量のデータを扱うエンタープライズで経験を積む選択をしました。

退職することにはなりましたが、今後も交流などはつづけていこうと思います。9年間、ほんとうにお世話になりました。これからもよろしくお願いします。

――今日はお話ありがとうございました。増田さんが退職されるのはとてもさみしいですが、今後も交流を続けられるといいですね。これまでほんとうにお世話になりました。

(デザイン:Kaori Tanaka

編集後記

せっかく退職する社員にインタビューするのだから、在籍社員には聞けない話を、と考え、9年間辞めなかった理由を聞いた今回。
インタビューにもあるとおり、「辞めずに働きつづける理由」は、ちょっとした「嫌じゃない」が積み重なってできるものなのだと気づきました。

退職直前にもかかわらずインタビューに協力いただき、ほんとうにありがとうございました。増田さんは「株式会社フィードフォースを退職しました」というブログを書いているので、よかったらそちらもお読みください。

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