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データサイエンティストとして入社したのに、データ分析の仕事がない?!仕事を自らつくる新卒奮闘記

新しくデータ分析チームを立ち上げると、往々にしてあるのが「分析するデータがない」「データ分析をどう依頼すればいいかわからない」こと。
今日は、そんな立ち上がったばかりのデータ分析チームに、新卒で配属された八百さんにお話をお聞きしました。

新卒入社したばかりで右も左もわからないなか、新規に立ち上げられた分析チームに配属され、自ら仕事を生み出すための試行錯誤を繰り返す日々。そんな状況を、八百さんはどう乗り越えたのでしょうか。 

データサイエンティストとして入社したのに、データ分析の仕事がない!?

――八百さんは新卒入社で、新しく立ち上げられたデータ分析チームに配属されたそうですね。

八百 はい。まだ立ち上がったばかりのデータ分析チームにデータサイエンティストとして配属されて、「さあがんばろう」と希望に燃えていたんですが……。入社後すぐにデータ分析の仕事ができたわけではありません。社内からデータ分析の仕事依頼がなかなかこなかったんです。

—―仕事の依頼が……ない?

八百 そうなんです。入社面接のとき、「データ分析できる人が必要だ」と言われて入ったのに、分析すべきデータがない。正直、「なんでやねん」と思いました(笑)。

当時はデータ分析チームが立ち上がったばかりだったので、データ分析と言っても何をどう依頼したらいいかがわからなかったんだと思います。このままではまずいと思って、リーダーと相談しながら「どうしたらほかの部署から依頼をもらえるか」と試行錯誤しました。 

環境のせいにはしたくないから、転職は考えなかった

―—本来するつもりだったデータサイエンティストとしての仕事ができないことで、不満に感じませんでしたか?

八百 そんな気持ちはなかったですね。「データサイエンティストとして入社したのに」なんて言いはじめたら、環境のせいにしている感じがしませんか?それは自分にとってスマートではないと思っていました。それよりも、この環境をどうにか自分で変えたいという気持ちのほうが強かったですね。

ですので、仕事がないなら自分から取りに行くつもりで働いていました。

―—データ分析に集中できる企業に転職しようかな、と思ってしまっても不思議ではないように感じました。

八百 転職も考えませんでした。転職してほかの会社に行ってできることって、フィードフォースにいてもできるはずだと思っています。なので、環境のせいにして転職しても何も変わらないというか。
「自分はここでもっとできるはずだ」と、言い聞かせていたのかもしれません。

地道な啓蒙活動でデータ分析チームの認知を広げていった

—―ほかの部署から仕事の依頼をもらうために、どんなことをしていたのでしょう。

八百 データ分析の知識や知見を、社内外に向けて発信していました。例えば、読んだ本や論文の内容や要点など、学習したことを社内ドキュメントで発信することで、「八百はこんなことができるんだぞ」と知ってもらえます。

いつか、データ分析が必要になったときに、「これは八百に頼んでみよう」とわたしの顔が思い浮かぶようになったらいいと思って、発信していました。

社内ドキュメントで学習記録を発信している

—―ほかに、仕事依頼をもらうためにしていたことはありますか?

八百 チームの定例ミーティングに参加せてもらうなどして、各部署との距離感を詰めることです。いろんな部署の人と顔を合わせているうちに、フランクに会話ができるようになっていきました。

そうして距離が縮まると、「八百くん、こんなことってできるの?」と気軽に聞いてもらえるようになったんです。まだ正式に依頼するほどではないような段階の課題が、普段の会話の中でポッと相談してくれるようになりました。

日報がきっかけで課題を発見し、業務効率化に貢献

―—地道な啓蒙活動をされていたんですね。そうした取り組みが実を結んだことはありますか?

八百 あるサービスの操作ログからユーザーの行動パターンの変化を検知することで、クライアントの担当者変更を察知できるようにしたことです。

BtoB SaaS では、解約理由のひとつに「クライアントの担当者が変わる」があるんですよね。担当変更したあと、新任の方がサービスを使いこなせず、その結果解約となってしまうことがあるんです。

そこで、操作ログを用いて行動パターンの変化を検知することで、クライアントの担当者変更に気づけるようにしました。担当変更に気づければ、カスタマーサクセスからフォローの連絡を行うことで解約を防げます。

このことは、別のブログ「操作ログを用いた行動パターン変化の検知」で詳しく書いています。

――データを活用して解約を防げるようになったんですね!この仕事は、どのように依頼がきたんでしょうか?

八百 じつはこの仕事は、カスタマーサクセスを担当している同期社員の日報をきっかけに、わたしから声をかけて始まったものなんです。

同期の日報で、「あるユーザーがサービスを解約してしまったが、これを検知する方法はないだろうか」と書かれているのを見つけて、わたしから「データ分析で何とかしませんか?」と声をかけました。そこから1年ほどかけてシステムを完成させて、運用しています。

——社内の課題を日報から発見したんですね!普段から日報を読んでいるんですか?

八百 入社したころから日報を読む習慣がついていますね。代表の塚田さんが毎日みんなの日報を読んでいるのを知って、いいなと思ったのがきっかけです。

日報には、みんなが迷っていることや悩んでいることも書かれていたりするので、データ分析で解決できる業務のヒントが落ちているかもと思って読んでいます。最近はクセになって、朝出勤したら一番にみんなの日報を読むようにしていますね。

自分で生み出したアイデアを世の中に届けたい

―—最後に、八百さんのこれからの目標を教えてください。

八百 現在所属している新規事業開発チームは代表の塚田さんと近い距離で仕事ができています。塚田さんのそばで仕事をするうちに、自分のアイデアを世の中に届けていく姿勢がかっこいいなと思うようになりました。わたしもいつか、そんな仕事がしたいと思うようになりました。

そのためにも、まずはこれまで進めてきたようなデータ分析を用いた課題解決を、これからも各プロダクトに向けて提供していきます。そのうえで、いま取り組んでいる新規事業をうまく軌道に乗せられるよう、データ分析の側面で貢献したいと思っています。

――お話から、単なる「データ分析」にとらわれない、八百さんの力強さを感じました。お話ありがとうございました。

(インタビュー・文:宮原 智子

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