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フィードフォースの歴史(前編)

この記事は、「なるべく多くのスタートアップ・ベンチャー企業に、今までフィードフォースで経験したことを共有し、成長速度を速めてもらう手助けをしたい」という思いで今日に至るまでのフィードフォースの歴史をご紹介するための記事です。

こんにちは、フィードフォース 事業統括本部長の喜多です。

フィードフォースはおかげさまで2019年7月5日に東証マザーズに上場いたしました。今回は、上場にあたってお世話になった多くの方々への感謝も込めてフィードフォースの歩んできた道をお話させていただきます。なにか1つでも学びや気づきにつながるものになれば幸いです。

私自身の経歴については、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご一読ください!

イントロダクション

フィードフォースでは、現在5つのメインプロダクトを展開していますが、それらを支える経営陣(ボードメンバー)は社内取締役3名、社外取締役3名で構成されています。(赤く囲ってあるのが私です)

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社内取締役が全員、金融系の経歴を挟んでいるところも特徴の1つで、社長の塚田は安田信託銀行、経営管理本部長の西山も日興シティグループ証券株式会社での勤務経験があります。そして私は大和証券出身です!
ITベンチャーとしては少し変わった経歴で構成されている会社ですね。

1番伝えたいこと

この記事で1番お伝えしたいことは、「思いを持って継続し続けることが1番大事」というところです。
フィードフォースも上場するまで13年かかっていますが、この長い期間走り続けるには、思いが大事だったということが少しでも伝われば幸いです。

ビジネスで学びを得ようとする場合、チーム論や組織論、事例や実績はセミナー・イベント・勉強会など多様な学びの種類や方法がありますが、そもそもの根底として思いがないと何を学んだとしてもうまくワークしないということがあるなと考え、今回は思いを学ぶ側に振り切って伝えさせてもらうことにしました。

思いを持って走り続けてきたからこそ、ソーシャルログインデータフィードといえばフィードフォースと評価していただき、先駆者的なポジションを獲ることができたのだと思っています。
その原動力について色々な方に相談を受けることが、私にとっては働くことの楽しみにつながっており、思いを持って、覚悟を持ってやり続けたからこそ得られる快感が楽しみになっています。

創業の背景

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上記は代表の塚田が創業時、社員向けに「なぜ、フィードフォースをやるのか?」を示したパワポの資料を1字1句そのまま変えずに貼り付けたものです。

この資料をみて「やっぱり経営者はすごいな」と感じたのは、2005・2006年の当時から未来予測をしているというところです。

人類の知恵が全てアーカイブ化され、検索可能に」というのは、まさに現在の「ググる」を表していますし、「個人が情報の選択権をもち、個人がメディアを動かす」は、SNSがまさにその筆頭です。

今後は企業と消費者の中でも情報が大量に増えるので、フィードフォースの役割は情報流通のハブになるような部分をメインドメインとして事業展開することになりました。

これがフィードフォースの立ち上げ背景です。
そのなかで事業ドメインのフィードで情報の流通を最適化するというところで、最初はRSSという技術に着目をして立ち上げていきました。

RSSとは?
「Really Simple Syndication」、または「Rich Site Summary」の略語で、Webサイトのニュースやブログなどの、更新情報の日付やタイトル、その内容の要約などを配信するための技術のこと。
スマニューやグノシーなどキュレーションのメディアアプリのサービスも実はRSSで動いている。

ただしRSSはあくまでも糸口を得るためのもので、フィードフォースとして中長期的な事業構想では、情報流通を最適化するというところを目指しているのが根底にあります。

サービスの変遷

フィードフォースのサービスの変遷について語る上で欠かせないのがWEB2.0です。(2005・2006年当時、WEBで新しい技術を総称したものを2.0と呼んでいました)

ロボット型検索エンジンでGoogleが出てきたり、SNSだとmixiやモバゲー、GREE、ブログではアメブロが出てきた時代でした。

そのなかで、なぜフィードフォースがRSSに着目をしたのか?ですが、そこにはRSSが追い風だったという背景がありました。

2006年当時はMicrosoftやGoogle、Yahoo!がRSSを読むためのリーダーを続々と作り出しており、プラットフォームがこの動きをしていたことは「RSS追い風だな!これはいけるぜ!」と思うには十分でした。

さらにSBIグループのゴメス・コンサルティング株式会社がIRサイトランキングのようなものを年に数回調査していて、そのランキングを評価する指標の1つに「RSS対応しているか?」という項目も入ってきていました。

情報を外部に発信している企業サイトであればRSS対応をして情報を発信するという風潮だったのです。

創業時、このRSSの追い風に乗れるようなサービスを提供しようと考えて生まれたのがRSS suiteでした。
このサービスは、例えば企業がRSS対応しようというときに普通であればシステム開発をしなくてはいけないところをタグベースで対応可能にしたASPです。RSSを作って配信して効果測定までできるサービスだったことから、追い風の流れにも乗れて売れるのではないかと思ったのですが、全力の営業も虚しく結果的には自分達が想定しているほど売れませんでした(創業当時wifiの契約をしてもらえず、ITサービスを提供しているにも関わらず暫くの間、紙の資料のみでRSSを売っていたこともベンチャーっぽい良い思い出です)。

このRSS suiteに限らず、SEOブームに乗ってロングテールSEOサービスをはじめたり、ロングテールSEOのノウハウを使ってメディアサービスをはじめてみたり、当時IT系のベンチャーで流行った新規事業プロジェクトを真似たりなど、下記に未掲載のものを含めると約20のサービスがうまくいかずに新しく作っては消えていきました。

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*上記は過去現在を含めたフィードフォースのサービス一覧の抜粋です。

ASPとは?
Application Service Providerの略語。
業務用アプリケーションソフトの機能をネットワーク経由で顧客に提供する事業者、ないしはサービスのこと。

そして現在のフィードフォースのサービスは、以下の5つになっています。

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サービス変遷と比べていただくと、2012年5月期以前に始まったサービスは1つも残っていません。創業からの約6年は全く上手くいかず、いわゆる「お勉強している期間」になってしまいましたが、だからこそ、この6年間の学びを得た現在の5つのサービスに関しては自信を持って提供できています。

とはいえ勉強に対してだいぶ時間がかかってしまいました。なぜ時間がかかってしまったのかもこれからご紹介していきます。

一度目の停滞期とピボット

下記は弊社の売り上げの推移です。
2006・2007年当時は本当にわずかに売り上げがでているという状況だったのがお分かりいただけると思います。

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当時の営業担当は私1人で、日々、「なんでだろうな?」と上がらない売り上げに頭を悩ませながら試行錯誤をしていました。
最終的に勉強したな。と振り返るポイントとしては、全ての要望を取り入れたプロダクト=お客様の本質的な課題解決をするプロダクトではないということです。

RSS Suiteをリリースした当初はRSS自体が世の中に認知されていなかったため、「RSSとは何か」「なぜこの技術が今後サイトに必須なのか」を「ランキングにも使われているし、あのGoogleもやってる、だからRSSは重要!」という説明をしながら、時にはRSS自体の啓蒙活動も行いながらサービス提案を行なっていました。そのなかでお客様から「例えばこういう風に使いたいけど可能?」というご要望が多いことに気づいたのです。

そこで私はお客様のできたらいいなを社内に持ち帰り、それをサービスのプロダクトマネージャーに共有しました。
当然プロダクトマネージャーも売上を把握しているので、どうにかしなきゃいけない!という思いがあり、開発の動きもこのように変わりました。

営業がお客様のニーズを持ってくる

既存の開発スケジュールに「お客様のできたらいいな」をタスクに割り込む

「お客様のニーズをヒアリングして開発に貢献している、営業としていけてる!」と当時の私は思っていたのですが、一方で「既存の開発スケジュールから作業を追加して労力を割いているのに、プロダクトが改善されていない!むしろ複雑になっている!」とプロダクトマネージャーと開発は激しく議論をぶつけ合っていました。

それでも営業がヒアリングしてきたニーズの方が売れるはずだからという理論でプライオリティを高くして対応してもらっていたのです。

そして、いよいよ要望通りにプロダクトが出来上がれば、またお客様に売りにいきますが…

そこで運が良ければもちろん導入はしていただけます。しかしプロダクトマネージャーが調整して、開発チームが苦労して実装した機能を導入していただけるお客様というのは実はそのお客様くらいしかいません(1、2社程度)。

最悪の場合、「これが作れるんだったらもうちょっとこういう機能つけてくれない?」という追加の要望をもらってしまいます。
要望をもらうことこそ営業の役目だと錯覚し、多種多様な新しい機能がプロダクトに追加されていったことで、大きな問題が発生してしまいました。

・いつのまにか営業も知らない機能がついてしまった
・開発のメンテナンス負荷が高くなった

最終的に営業先でサービスの管理画面を見てもらったお客様からの「この機能ってなんですか?」という質問に営業である私自身が答えられない。そんなプロダクトになってしまったのです。

プロダクトを開発するうえでお客様の要望をヒアリングすることは当然ですが、会社として何を達成したいのか、どのような目的を達成したいのかという思いをしっかり込めて決めておかないとブレてしまうということを RSS Suite の提供を通じて学びました。

そのような学びを得ながら10年間サービスを提供しつづけたものの、やはりプロダクトをスケールすることは出来ず、RSS Suiteはサービスを終了しました。
前述もしましたが、当初想定していたよりも低い売り上げで受注件数も横ばいでした。それでも社会的な追い風や業界周辺も大きく動いていた時代だったということもあり、企業のRSSに対する認知は高まりました。

一方で生活者のRSSに対する認知度はほぼ0でした。

考えてみれば当然のことなのですが、例えば学生時代の友人に「RSS読んでる?」と聞いて「読んでる!」と答える人はひとりもいません。このくらいの単純なことにも気づかなかったのかと言われると思うのですが、自分の周りに業界人が多かったせいか、周囲の人はみんなRSSを使っていたので、その時は気づけなかったのです。

BtoBのSaaS(当時はASP)を考える上では、企業側の思いと生活者の思いは必ずしもイコールではないという学びを得ました。
次にサービスを作る上では、生活者に顕在化したニーズでかつ企業側のニーズを満たすものにしていかないといけないということで1度目のピボットがありました。
2008年のことなので懐かしい話になってしまいますが、当時はSEO全盛期で内部施策をし、その後外部施策に積極的に投資し、ビッグワードの順位をあげるというのが主流でした。

RSSのマーケットが大きくならなかったので、次にトライするマーケットとしてもう少し大きいものをということでSEOを選びました。
フィードフォースの立ち上げた時に決めたフィードの部分に関してはメインドメインにしている部分なので、絶対にブラさないようにSEO×フィードで何かできないか?という模索をし始めました。

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これもまた懐かしい話ですが、当時ロングテールという言葉が流行りました。
当時のSEOは、例えば「ホテル」とか「中古車」のようなビッグワードで1位を取るために外部施策に積極的に投資するということを大勢の人や企業がやっていました。
逆に「中古車 トヨタ」「中古車 プリウス」「中古車 トヨタ 神奈川」などの細分化された検索ワードは、そのユーザーのニーズが詰まっているのでコンバージョンレートは高いのですが、検索のキーワードのバリエーションが多すぎてSEO全盛期の時にはロングテールが後回しにされていました。

そこで「これはチャンスなんじゃないか?フィードを使って何かできないかな?」と模索していると、ありがたいことにお客様のご意見から助けていただくことができました。

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上記はRSS suiteから派生したサービスです。

人材系のお客様に多く使っていただいているのですが、人材系のサイトでは求人情報を調べる時に自分の情報を入力、かつ様々な検索条件で絞り込みをすると思います。
基本的には、絞り込んだ検索条件で出てきた求人の最新情報を見ると思うのですが、「最新の求人だけをパーソナライズしたRSSのかたちでユーザーに提供したい」であったり、「検索フォーム自体も作ってほしい」というお客様からのニーズをいただきました。
そしてお客様から全求人データをいただければパーソナライズされたRSSや検索フォームが作れるかを開発側に相談して作成することができたのです。

さらにそこから派生して、SEOに注力している人材のお客様から「パーソナライズのRSSとか検索フォームが作れるんだったら、サイトまで作れちゃうんじゃないですか?」という言葉をもらいました。

そしてそれは確かにフィードフォースで提供できるものでした。
「フィードフォースさんならこれができるのでは?」というお客様からの魔法の言葉から生まれたプロダクトがContents Feederというソリューションです。

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例えば求人系のお客様だったら求人データを丸ごといただければ、Contents Feederでロングテールに最適化されたサテライトサイトを自動生成できる仕様です。
「職種×求人」などの細かいワードを拾ってユーザーに最適なコンテンツを表示することができ、その結果、売上も右肩上がりになり緩やかにではありますが、徐々にContents Feederは広まっていきました。

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売り上げが伸びてきたという実績もあり、SEOというマーケットで、企業とユーザーのニーズを満たしているのでいけるのではないかというところで、この頃、社員の人数も増やし始めました。

二度目の停滞期

順調な兆しも束の間で、また大きな停滞がありました。
Googleのアルゴリズムの変更、いわゆる「パンダアップデート」です。

パンダアップデート

パンダアップデートによってSEOですべきことが大きく変わりました。

これは2011年6月くらいに起こった出来事なのですが、当時、会社にきてお客様のサイトのトラフィックを見たときに急激に底まで落ちていました。

上の画像のグラフは当時のそのままの状況を貼り付けたもので、最初は「何が起こった?バグかな?」と思うくらい突然の出来事でした。

このGoogleのアルゴリズム(パンダアップデート)が変わったことで、何が起こったかといえば、サテライトサイトが全くインデックスされなくて検索に引っかからなくなったということです。

具体的にはどのような変更だったかというと「自分たちが持っているコンテンツを流入目的に別の見せ方をして作ったサイトはペナルティで検索順位を下げます。」というものでした。そしてこれにContents Feederが思いっきりハマってしまったというわけです。

トラフィックが下がればお客様は、じゃあContents Feederを使わないという話になるのは当然で、それに伴って売り上げも下がる。という予測がこの瞬間につきました。
SEOというマーケットに可能性を見出して社員を増やした時期でもあったので危機感は大きかったです。

RSS suiteの件で生活者のニーズにあるものかつ企業側のニーズを満たすというサービスを提供して、さらにSEOというマーケットに参入して手応えは感じていましたが、また新しい学びがありました。それが、一つのプラットフォームに依存する怖さです。
Googleが良いといえば、売上が伸びる。Googleが悪いといえば、売上が下がるということに気づけていなかったせいで、手痛いダメージがありました。
この2度目の停滞があったことで「またピボットしないと」という思いで、当時のメンバーはこれからのフィードフォースの方向性と新たなプロダクトについて考えていくことになりました。

To be continued...

ここまでは、弊社の紹介や一番伝えたいこと、そして二度の停滞期を通しての学びについてご紹介させていただきました。
二度目の停滞期をきっかけにフィードフォースがピボットしていくお話は、フィードフォースの歴史(後編)の記事でご紹介しますので、ぜひご覧ください。
*この記事に記載されている数値・提供サービス等は、2020年1月現在のものです。

後編はこちらから!

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