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フィードフォースの歴史(後編)

この記事は先日公開したフィードフォースの歴史(前編)から引き続き、「なるべく多くのスタートアップ・ベンチャー企業に、今までフィードフォースで経験したことを共有し、成長速度を速めてもらう手助けをしたい」という思いで執筆させていただきました。
前回はフィードフォース創業の背景やサービスの変遷を中心に、一度目の停滞期やピボットについてご紹介しました。ぜひフィードフォースの歴史(前編)も合わせて読んでいただけると嬉しいです。

2度目のピボット

改めまして、フィードフォース 事業統括本部長の喜多です。
前回は「Googleのパンダアップデートというアルゴリズムの変更で2度目の停滞期を迎えたフィードフォース」という気になるところで「続き」となりました。
今回は新たにピボットするためにどのようにサービス作りをしていくことになったかをお話しします。

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こちらは当時フィードフォース社内でやりとりしていた秘密のFacebookグループをそのまま貼り付けたものです。

メッセージを投稿している川田はフィードフォースの新卒1期生(2012年入社)です。今でこそSaaS事業部長を務めていますが、2011年当時は入社もしておらず新卒内定者という立場でした。

このグループチャットに参加していた川田をはじめとする新卒1期生の3名は、当時からプロダクトや会社に対して思いが非常に強いメンバーでした。
上記のFacebook投稿は川田を含む新卒一期生がフィードフォースの今後のサービスづくりについて、代表の塚田と話して決めたという内容です。

たどり着いた方向性
・一つのプラットフォームに依存するのはNG
・マーケット規模(企業・生活者共に)を意識する
・サービス自体も複数持ってリスクヘッジする
・リーンスタートアップのように失敗を高速で回していく

この方向性のもとにデータフィードのサービスとソーシャルログインのサービスを2012年に立ち上げました。

DF PLUSの誕生

DF PLUSの誕生は2011年にフランス・パリに本社をおくCriteoが日本でサービスを開始したことがきっかけでした。

Criteo(クリテオ)とは?
ユーザーの興味関心や行動履歴を基にパーソナライズされた広告を自動配信するダイナミック広告のひとつ。
高い技術を誇るCriteoエンジンによる機械学習と、日本のオンラインユーザーの92%をカバーしているとされる最大規模の消費者行動データベースをもとに「誰に」「何を(どの商品を)」「どのように(どんなクリエイティブで)」表示するかを適切に判断し、ユーザー毎に最適化したバナーを動的に表示する。

Feedmatic Blogより抜粋

当時、Web広告の施策で効果が高かったのがリターゲティング広告でした。そのなかでもダイナミックなリターゲティング広告という画期的なものがCriteoであり、それがフランスから黒船の如くやってきたのです。
Criteoは営業もクローズドに展開していて、当初は全く認知していなかったのですが、このCriteoに注目できたのも、「Criteoっていうサービスがすごく良いらしいんですが、知ってますか?」とお客様からご相談いただく機会が増えたからでした。

そしてそのなかでCriteoの広告出稿にはどうやらCriteo用に加工されたデータが必要ということが分かりました。

ここでも1度目のピボットの時と同様で「フィードフォースさんならこんなこと出来ちゃうんじゃないんですか?」というお客様からの魔法の言葉にヒントをいただけたのです。

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Criteoが好調なのであれば、Contents Feederでお客様から丸ごとお預かりしているデータをCriteo用にデータ変換するというかたちで提供すればニーズはあるのではないか?という考えが浮かび、当時Contents Feederの1つのオプションメニューとして用意しました。

ちょうどその頃になるとCriteoのような様々なジャンルでデータを活用するソリューション、例えばアフィリエイトやGoogleのレコメンド広告などが出てきたこともあり、Contents Feederの1オプションではなくてプロダクトとして提供したらいいのではと考えはじめました。

そこで新しいプロダクトを立ち上げる話になるのですが、まずはプロダクトマネージャーを決める必要がありました。

「ぼくにやらせてください」

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新プロダクトのマネージャーに手をあげたのは、先ほども話に登場した新卒1期生の川田でした。
2012年当時は新卒1年目だったのですが、面接のときから「御社は新規事業を若手にやらせてもらえますか?チャレンジできるところに入社したいです。」という意志を伝えてきたほど意欲が高い、良い意味で貪欲な学生でした。

もちろん当時の役員からは「新卒1年目でいきなりは難しいのでは?」と心配の声も上がっていましたが、入社以降、営業で成果を出していた実績も踏まえてプロダクトマネージャーを任せることになりました。

現在では、DF PLUSは50社以上の媒体に対してデータを変換するデータのハブになるソリューションというプロダクトとして、きちんとリブランディングしました。
おかげさまでここ2年くらいでデータフィードといえばフィードフォースと皆様に覚えていただけるようになり、データフィードに関しては結果がようやく出始めたと実感しています。それも2012年からはじめて作り続けてきたからこその結果だと思います。

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弊社はデータフィードってなんですか?RSSってなんですか?というところからマーケットを作るのが好きな会社です。0からの苦労はありますし大変なことは多々ありますが、その分プロダクトやサービスを届けられるリターンは大きいです。

ソーシャルPLUS

いまでこそソーシャルPLUSはソーシャルログインが簡単にサイトに実装できるサービスと皆さまに覚えていただいてますが、実はソーシャルPLUS version0のような前身のサービスがあります。

2011年当時、ソーシャルPLUSはEC特化のソーシャルコマースサービスとして生まれました。

簡単にいうとソーシャルからの来訪を最大化するというサービスです。シェアされる数とそこからクリックされる割合が高ければ、ソーシャルのトラフィックが生まれて結果的に売上につながるというロジックでうまくいきそうなプロダクトとして立ち上がりました。

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以前All AboutさんがECサイトを運営していて(現在はしていない)、このソーシャルPLUS version0を導入してもらっていました。

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画像だとわかりづらいですが、赤い枠で囲んである部分にほしいボタンがあり、シェアした内容をソーシャルPLUSでカスタマイズできるサービスでした。
具体的に説明すると「All Aboutさんのこの商品がほしい!」と思ってシェアするとSNS上の友達には「●●さんがこの商品をほしいといってます」のようにタイムラインに流れてくるというものです。

友達がほしがってるものならなんとなく気になってクリックしてみるかな?と思ったのが立ち上げのきっかけでしたが、実際にはわざわざ友人・知人がほしいものを見にいくかとなると見にいかずにソーシャル経由のトラフィックは簡単には生まれませんでした。

弊社では新規事業の継続可否チェックを行なっているのですが、継続可否の決定ポイントは収益化できているか、収益化できていないなら案件を獲得できているか、収益化できていないなら中間指標が伸びているかの3つになります。

当時のソーシャルPLUSは...

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収益化は当然できていませんでした。
案件獲得については多少できていたものの、事業化調査のためにサービス料金をいただいてなかったので、その状況で事業継続の判断は難しいところでした。

そして指標が伸びているか?となると先ほどの通りでソーシャルから友達が商品をほしいといっているタイムラインをクリックしない、流入がなくて伸びていなかったという問題がありました。

いろいろと検討していくなかで…ボスのひとこと
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社内Facebookグループに塚田から目標未達ならソーシャルPLUSは方向転換します。と投稿がありました。
塚田はプロダクトを作るのが非常に好きなタイプで、自分で前のめりにいろんなことを考えています。そこでソーシャルPLUSに関しても「改めてソーシャルのマーケットについて調べてまとめてみたので、それを見てみんなの意見をください」という趣旨で2011年11月24日に投稿をあげました。

それに対して新卒1期の内定者たちが独自に調査をしていった結果…

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わずか18日後にソーシャルPLUSはソーシャルログインというマーケットにフォーカスすると決まりました。

version0のソーシャルPLUSは、あくまでもECのコマースに特化したもので、ターゲットがコマースに限定されてしまっていました。
ソーシャルログインにすることでECだけでなく会員機能があるサイト全てに提供できる価値があり、継続的にサービスを提供することができると思い、ソーシャルログインにピボットをしました。

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こちらもDF PLUS同様、おかげさまでソーシャルログインといえばフィードフォースといっていただけているのは、2012年からの試行錯誤があってこそだと思っています。

2つのプロダクト立ち上げからの学び

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2つのプロダクトを改めてまとめてみるとDF PLUS(データフィード)は、マーケットがマス広告からデジタル広告に時代がシフトすることで大きな流れが来ることが予測できました。

その中でもダイナミック広告は顕在層を中心にアプローチする手法のため、すごくポテンシャルのあるマーケットです。

過去からの学びで1つの媒体に依存するのはリスクが高いとお伝えしてきましたが、DF PLUSの場合はCriteoを筆頭に50個以上の媒体に変換するので、仮にどこか1つ媒体がなくなったら終了とはならないようなリスクヘッジもできました。

そして成功したポイントとしては、視点を切り替えてデータフィードのみでのニーズを見出して、そこから切り出して本腰を入れたことです。

Contents Feederの1オプションとして提供していたら現在のように伸ばすことができなかったと思います。

ソーシャルPLUSは、ソーシャルを活用しない企業はほとんどないことと会員機能も様々なサイトにあるので、マーケットは大きいです。

リスクヘッジについても複数のログイン(Google、LINE、Yahoo!など)に対応することで、1つのSNSに依存をしないというところを守っています。

そして当然のことなのですが、海外も含めてしっかり調査したというところがポイントです。

まとめて文字に起こしてみると「そりゃそうだよな…」と思われると思いますが、いまのフィードフォースがあるのは過去の経験の積み重ねによるものです。フィードフォースらしくちゃんと思いを持って走り続けた結果がついてきていると実感しています。

売り上げについてもようやく低空飛行の状態から伸び上がっていきました。

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人数の変遷としても、設立2年目では10数名でしたが、Contents Feederの立ち上げに際して、大きく採用をかけて30名くらいになりました。結果としてContents Feederが苦戦してしまったのもあり、塚田の個人キャピタルで耐えてもらったりと苦しい時期はあったものの、早くプロダクトを立ち上げていくという意識で一人も解雇せずに乗り越えました。

そしてソーシャルPLUSとDF PLUSを立ち上げるタイミングで初めての新卒採用に踏み切り、4~50名近くになっていき、プロダクトが徐々に伸びていくにあたって年々仲間が増えてきました。いまでは90名弱の社員がフィードフォースで働いています。

上場をして思うこと

おかげさまで上場できましたというところで、何が一番大変だったかを振り返ると、売上の予実管理でした。

これは全てのベンチャー企業がというわけではないと思いますが、こういう傾向にあるかな?と思っているのが、ベンチャーマインドの売上計画をたてがちではないでしょうか?

少し経営者寄りのトピックになりますが、マネージャーが売上計画を「この計画でいこうと思っています!」と作って持ってくると、「もうちょっといけるんじゃない?」って言ってしまいがちで、弊社も実際してしまっていました。

やはりベンチャー企業として「世の中にインパクトを与えたい!」みたいな。こんな成長速度でウチはいいの?という思いがあるからこそなのですが、これを上場の時にやってしまうと予実を合わせることが非常に困難になり、証券会社からも指摘されてしまいます。上振れ過ぎても下振れ過ぎてもNGでした。。

とはいえ個人的にはベンチャーマインドで計画を立てて頑張るのは大事だと思います。
ベンチャー企業ならではの成長痛が自分自身のキャリアをあげると思って気持ち切り替えていく覚悟が大事だと思っています。

フィードフォースのこれから

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弊社はこれから更に会社を成長させていくところで、大きく「SMB」と「構造化データ」の2軸を展開予定です。

いままでのフィードフォースはエンタープライズ向けB to BのSaaSを打ち出してきたのですが、これからはSMBに対しても力をいれていくというメッセージです。

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EC BoosterはSMB向け第1弾のSaaSで、Googleショッピング広告の運用ツールです。

Googleショッピング広告とは?
Googleが運用している「Google 広告」のショッピングキャンペーンを通じて作成される広告のこと。
Googleの検索のリスティングよりも上に出てくる画像で出てくる広告。

Googleショッピング広告は通常のリスティング広告を始めるのとは全く違うテクニカルな要素があり、それこそGoogle用のデータを用意しないといけない、AdWordsのアカウント設計をしないといけない、運用広告の設計をしないといけないなど広告代理店に依頼しても出稿まで約1-2ヵ月かかります。

そこをフィードフォースではGoogleさんからのご支援もいただいて、最短たった5分でGoogleショッピング広告を始められるというプロダクトEC Boosterを作り、中小企業向けに展開をしています。

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上記はEC Boosterの事例インタビューです。

ご紹介させていただいているうちの1社が、住宅設備を提供されている会社様でEC Boosterのはじめてのお客様ですが、この事例を見たときに効果が出た、売上が上がったとは違う部分で大きく感動したことがありました。

事例インタビューだと会社のエントランスなどで写真を撮るのが一般的ですが、この事例インタビューの写真には配管なども写っています。

中小企業のお客様は幅広く業務に携わらないといけない傾向もあり、専門外の方がフィードや広告周りの高度なリテラシーがなくてもEC Boosterというプロダクトを通して簡単に使えて売上があげられる支援ができたのは、弊社としてはとても感動的で嬉しいことでした。

EC Booster自体は中小企業向けに今までフィードフォースで培ってきたノウハウをいかに簡単にラッピングして広めるかというステージにいます。

エンタープライズ企業向けに届けることができた思いというのをSMB向けにも展開していくというところが弊社のいまのフェーズになっています。

EC Boosterについての記事はこちら

最後にメッセージ

記事を通して繰り返していることですが、思いを持って継続し続けることが一番大事というのが一番お伝えしたい内容でした。

この思いを持ち続ける源泉としてミッションはすごく大事だと思っています。

フィードフォースでは「働く」を豊かにするというミッションを掲げています。
先ほどの事例でご紹介した住宅設備の会社様のように、おそらく日々の業務に追われているお客様は多いかと思います。
そのような状況にある方々にフィードフォースがご提供しているサービスを通し、業務の効率化や売り上げ向上など少なからずご支援ができたのなら、お客様の「働く」を豊かにすることにも貢献できますし、また弊社も自分たちのSaaSを使うことで業務を効率化して「働く」を豊かにするといった部分も含めて、ミッションを思いの源泉にして日々を走り続けています。

▼フィードフォースのミッションについて

長い記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました!
この記事が少しでも皆さまの「働く」を豊かにするきっかけになれば幸いです。

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